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大豆が前立腺癌と男性型脱毛症の予防の救世主になるか?!

我が家の娘の成長を見ても、時間の経過は早い!と感じる最近なんですが、兄の娘、つまり姪っ子の1人が先日女の子を出産したニュースが飛び込んできたことで、なおさら時間の流れは速いものと感じています。兄にとっては孫、親父にとっては曾孫の誕生です。この子が成人式を迎えるころには世界はどうなっているのでしょうか・・・

さて、今日は植物性エストロゲン(フィトエストロゲン)の作用効果についてお話しましょう。
まだ記憶に新しい「大豆イソフラボン」の過剰摂取に対する喚起のニュースですが、既に皆さんの頭のなかからも、TVや雑誌の話題でも取り上げられなくなって久しいですね。まあ、この話の発端もエビデンスの考え方、見方に議論の余地はあると思いますが、今日はその話ではありません。
大豆に含まれるイソフラボン類の代表的な成分はダイゼインとゲニステインという物質で、これらの成分が人間の体内で作り出すホルモンであるエストロゲンに似た働きを持つ「エストロゲン様物質」と呼ばれています。これが、年齢による女性特有のエストロゲンホルモンのアンバランスの改善に効果があるとされ、日本でも持て囃された背景です。
このダイゼインという物質は、人間のある種の腸内細菌ビフィズス菌によって代謝され、ジヒドロダイゼインという物質に変わり、最終的に「エコール(Equol)」という物質まで代謝されます。
エコールは20年ほど前に米国のシンシナチ小児病院メディカルセンターの質量分析部長のケネス・セッチェル博士が発見したものですが、2004年の「Biology of Reproduction (生殖生物学)誌」の4月号で、コロラド州立大学、ブリガムヤング大学、そしてシンシナチ小児病院のチームによって行われたラットを用いたエコールの研究報告によると、エコールには男性の前立腺肥大、前立腺癌、そして男性型脱毛症の予防および治療に有効な成分であることがわかりました。
ここから少し難しくなりますが、ついてきてくださいね。
今までの研究によって、前立腺の肥大を促し、男性型脱毛症を起こす背景には男性ホルモンであるデヒドロテストステロン(DHT)が深くかかわっていることがわかっていました。実は世界中の製薬メーカーがしのぎを削って開発競争している薬の1つが、このDHTに作用して前立腺の肥大や男性型脱毛症を治療するものです。いくつかの製薬メーカーは開発を終え動物実験を行う段階に至っているようですが、残念ながら副作用があり実用化には至っていないようです。
多くの医薬品メーカーが、このDHTという男性ホルモンの生産をストップさせてしまう働きを持った薬を開発し続けていますが、自然界に存在するダイゼインの代謝産物であるエコールは、DHTが作られるのを妨げることはなく、DHTが働くことを妨げる作用を持っています。
テストステロンに影響を及ぼすことなくDHTの働きを抑制することは、男性ホルモンのプラス効果を減らすことなく、マイナス効果の多くを減らすことになります。これは、前立腺肥大(良性前立腺肥大症:BPH)や前立腺癌と診断された男性、男性型脱毛症に悩む男性にとっては朗報となりえるのではと期待しています。
by nutmed | 2007-03-23 11:30