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前立腺肥大とサプリメント その2

週末は5年ぶりに横浜でアレルギー専門の治療クリニックを開設されているドクターと再開しまして、西洋医学ではない自然治癒のアプローチによるこの15年間のアレルギー治療の有効性をみっちり聞いてきました。このドクターが自ら考えた「Life Wheel」生命維持歯車という理論が非常に面白いです。
自律神経 - 内分泌 - 免疫機能 の三者が、真に調和を保つように調節され、内外の変化に対して、迅速に対応しています。 この三者からなるシステムを"生体の恒常性(ホメオスタシス)"と言いいます。 そして、生命維持歯車は自律神経・内分泌・免疫からなるtriangle(三角関係)を、円滑に調節しています。前述しましたが、生体内酸化現象は、生命維持歯車の故障の原因となり、いろいろな病気の発症を招くことになります。AD・花粉症の発症にも影響します。 D・花粉症の増悪因子として、環境要因、身体要因、精神的要因を上げることができます。個々の増悪因子への対応は、勿論大切ですが、根本的には、私達の体内の生体内環境をいかにより良い環境へと改善し、生命維持歯車が力強く回転出来る環境を育成することです。

さて、今日は前立腺肥大(BPH)とサプリメントの2回目です。
前回、ノコギリヤシの発ガンリスクが未解明であるという話をしましたね。私の師匠であもあるDr.ライトを含め栄養療法に従事するドクターの多くがBPHの治療のファーストチョイスとしてノコギリヤシを選択しないことも話しました。
今回はDr.ライトや他のドクターがBPHの治療改善にどのような素材を使っているかについてお話しましょう。
多くのドクター、特にDr.ライトがBPHの治療改善のファーストチョイスとして選択するのは、「亜鉛」と「必須脂肪酸」の組み合わせです。この2つの素材もまたノコギリヤシと同様に5-αリダクターゼ酵素の活性を抑える働きがあります。実際に私もこの6年間、日本のドクターからBPHに有効な素材の相談を受けたときにはこの組み合わせを勧めています。この組み合わせは決して新しいものではなく、1970年はじめのアメリカで既にBPHを対象として使われています。中でも有名な研究報告は、アメリカシカゴにあるCook Country病院のDr.Bushによって行われたBPHの改善に対する亜鉛と必須脂肪酸で、それまでBPHの原因と考えられてきたバクテリア節を覆し、亜鉛と必須脂肪酸がBPHの改善だけでなく予防にも有効であることがAMA(アメリカ医師会)のポスターセッションで発表されています。

Dr.ライトのタホマクリニックではBPHの患者に対して亜鉛については30-50mgを1日2回、必須脂肪酸(EFA)コンプレックスとして、10mgのALA(α-リノレン酸)、10mgのリノレン酸、10mgのアラキドン酸を処方します。場合によっては5000mg/日のFLAXオイルを与えることもあります。ここで重要なのは亜鉛の30-50mgは「エレメント(元素)」としての亜鉛であることなので、通常は硫酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛からエレメントとしてこの量の亜鉛を摂取できるように処方します。
いくつかの文献では、亜鉛も必須脂肪酸も過剰摂取による前立腺がんとの関係が報告されていますから、勿論、長期間の継続過剰摂取は避けなければなりません。今までに報告されている亜鉛摂取の上限に関する研究では、1日あたり100mgが1つの目安であることが報告されています。勿論、人種や体格、症状による差があるためにこれを考慮する必要はあります。

実際にDr.ライトなどの場合には、この組み合わせと量を平均して7-8週間、4週目以降は亜鉛の量を50%落としたものを処方しますが、約70%のBPHの男性では前立腺の肥大が大幅に改善されています。
by nutmed | 2007-10-15 13:17