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五感を使った食事 その2 視覚

今日は昨日とうって変わって師走の陽気。昨日と7℃も温度差があります。巷では早くもインフルエンザが流行の兆しを見せています。これから乾燥する日が多くなる季節ですから、帰宅後のうがいは忘れずに!

さて、今日は五感を使った食事行動の2回目、今日は視覚を駆使した食事行動です。
多くの方が「食事をするときに大切なことは?」と聞くと「良く噛む(咀嚼)こと」と答えてくれます。決して間違いではなく、そのとおりで食材を良く噛むことで食べたものが細かく分解できるのと同時に、単純な糖分は噛むことによって分泌される消化酵素(プチアリン)によって分解がはじまります。でも食事行動は噛む以前からスタートしていることについて考えたことはありますか?
食材を噛むという食事行動が「物理的な食事行動」のスタートだとすると、五感を使う食事行動は「神経を駆使した内因性食事行動」のスタートになります。
そこで今日は五感の1つ「視覚」です。
私は常々日本人は世界でも類稀な「食を舌だけでなく目で見て味わう」民族だと思っていますし、私の友人のアメリカ人、ドイツ人、イタリア人、イギリス人、カナダ人、韓国人、中国人、オーストラリア人たちが口をそろえて同じことをいいます。旬の季節感ある食材を味付けだけでなく。盛り付け鮮やかに調理をし、食材だけでなく器にまでこだわり、自然と人間の調和を食材と器をとおして食事をする習慣は世界のどこに行ってもお目にかかることはありません。
日本料理がこの視覚にうったえる、つまり視覚を刺激させる絶妙な食事は、目で食を味わうということだけでなく、視覚から食欲を刺激することに長けた料理であることも事実です。
目から入ってきた食材や素材の視覚情報によって、脳の神経が刺激され、胃酸の生産分泌、だ液の分泌、消化酵素の分泌準備、腸のぜん動運動の準備など、いわゆる食事行動のスタートラインにつくことができるわけです。
前回のブログで、昨日の夕食や今朝の朝食で食べた食材や味を忘れる方が少なくない話をしましたが、この背景の1つに視覚を十分に刺激した食事行動のスタートラインにつけていないことがあげられるでしょう。現代人の食生活では、多くの場合視覚情報を入れる皆さんの目はテーブルの上の食材に向けられているのではなく、右か左にあるテレビの画面に向けられていることが少なくないでしょう。目の前にある食材に視覚情報源が無いわけですから、その食材がどんなものだったか覚えていられないのは当然のことですね。

懐石料理や旬の食材を生かした日本料理を外食で味わったときには、いつまでもその食材とその味を覚えているのに、毎日自宅で食べる料理の素材や味について記憶に残っていることは少ないという方は沢山いるのではないでしょうか。
さすがに懐石料理の店でテレビを見ながら新聞を見ながら食事をする方はいないでしょうし、せっかくの旬の素材を生かした高価な食事に皆さんの目もその他の五感も集中しているわけです。したがってその記憶が残るだけでなく、視覚情報を駆使した正しい食事行動ができていると考えられるわけです。

次回は五感の「聴覚」について・・・
by nutmed | 2007-11-16 15:34