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五感を使った食事 最終回

この連休はそれまでの寒さも少し和らいで、今年は遅い紅葉を見るにはいい陽気でしたね。
我が家の桜の木も一斉に葉を黄色に変えて、パラパラと落葉をはじめました。来年春には今年以上の蕾を持ってくれることでしょう。

さて、今日は五感を使った食事の最終回です。
3年前に私が委託を受けて母親に栄養と食事の指導をしていた自治体の学童保育所で、いくつかの家庭に五感を刺激したある実験に協力していただいたことがあります。
毎週週末に家族全員でその日の夕食の献立を決め、可能な限り全員で食材を購入しに行ってもらうことからはじめていただきました。食事の調理も可能な限り全員で協力して参加してもらい、食事のときには食事に集中するために、テレビ、ラジオ、携帯メール、新聞、ゲームなどを一切やめてもらい、いわゆる団欒をもってもらうようにしました。
週1回のこの食事行動でしたが、残念ながら半分以上の家族は「こんなことは不可能!」ということでドロップアウトされましたが、3家族が継続してくれました。それでも2ヶ月ほどを過ぎたところで、3家族全てのお母さんからほぼ同時期に同じ電話をいただきました。その内容はこうでした。「間が持たない・・」
そうなんです。家族全員が食事をしているときに会話がなく、気まずい雰囲気になるそうです。
逆に言えば、いかに家族の会話がない食卓を囲んでいたのかということなんですね。これはこの3家族だけの話ではなく、ほぼ日本全国共通の話だと思います。
食卓を囲んでいるだけで、家族会話がなく、全員が左か右にあるテレビに顔と目を向けて食事が進むわけです。
食材に目が向いていないだけでなく、集中していないから、何を口の中に入れたのかも覚えているはずがありませんね。
私はこの実験をとおして、五感を刺激した食事の大切さを啓蒙しようと思っていましたが、それだけでなく、家族団欒、家族の会話の乏しさがこれほどの状況にあることを思い知らされました。
独り暮らしの若い方が、独りで食事するとつまらないし、滅入ってしまうとよくいいますが、家族で囲んだ食卓ではあっても、独り暮らしの食事と何ら変わらない状況があったわけですね。

これかの寒い季節、鍋が多くなる季節でもあります。皆さんのご家庭でも鍋の食材を皆で決めて調理に参加し、テレビを消して鍋を囲む食生活をしてみてはいかがでしょうか。
きっと今まで忘れていた食材の味を感じられるだけでなく、家族の会話によって繋がりが深まるのではないでしょうか・・
by nutmed | 2007-11-26 10:55