歯科領域の副腎疲労症候群

今週はじめから街はチョコレート一色ですね。寒さもどこかに吹っ飛んでしまうくらい甘ーい1週間になりそうです。

さて、今日は歯科領域での副腎疲労についてお話してみましょう。
実は歯科の治療と副腎の働きについては深い関連があります。今まで副腎の働きについて詳しく説明してきたので、副腎がストレス、免疫、エネルギー生産と密接な関係にあることはおわかりだと思います。歯科での治療を進めていく際に、このストレスと免疫を考慮しながら治療を進めるのと、全く無視して進めるのでは、治療効率や予後だけではなく、患者さんのQOLも大きくことなると言われています。

もっとも身近にある歯周病や歯肉炎の原因となるバクテリアの対処についてですが、色々な原意背景で一時的にこれらのバクテリアの繁殖が高くなり、症状として歯肉炎になったり歯周病になったりした場合でも、患者本人の免疫の働きが高い場合には治療後の経過も良好になるはずです。また、これらの治療をする前に、だ液検査で患者さんの副腎の働きを確認しておくことによって、患者さんに負荷を与えることなく、短期間で最適な治療を施すことができます。 治療前に副腎の働きが極度に低下しているところに、治療によるストレス、抗生物質、抗炎症剤、場合によってはステロイド剤を与えることで、本来の免疫が低下し、予想以上に予後が悪くなったり、場合によっては患者に大きな精神的ストレスという引き金を引かせてしまい、血糖コントロールができなくなったり、不眠症などを招くこともないとは言えません。

ストレスということで言えば、かつて虫歯の治療で歯に充填していた「アマルガム」は大きなストレスといえると思います。アマルガムに成分配合されていた水銀は体温計や血圧計などと同じ「金属水銀」なので、体には蓄積せずに影響は低いという学者もいますが、もともと体内にあってはいけない金属であって、水銀は体温と同じ温度で十分蒸発をする重金属ですから、たとえ金属水銀であろうとも、蒸発したものが呼気から体内に入り循環することによって、多くの組織臓器に影響を与え、副腎もその1つでしょう。
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アメリカやドイツの歯科医の中には、治療に際して血液検査だけでなく、設問アンケートやだ液検査によって患者の副腎の働きを確認したうえで、治療計画と使用する薬や栄養素を決定することが少なくありません。
残念ながら日本ではだ液検査を歯科で行っても保険適用にはならないかもしれません。しかし、患者さんへの最適な治療だけでなく、無駄な医療費と医療資材の支出を抑えることができるわけですから、今後日本の歯科クリニックでもだ液による副腎機能の検査は是非普及して欲しいものです。歯科医の多くが敬遠する採血もないですしね。

もっとも、私が今回強くお勧めお願いするのは、歯科医、歯科衛生士など歯科従事者の皆さんがまずは副腎の働きをチェック確認して欲しいということです。ただでさえ現代の歯科医の皆さんは、生存競争の真っ只中に置かれて精神的なストレスが尋常ではないことに加え、日常の診察治療で様々な金属、化学物質に暴露しているわけですから、まずはご自分の副腎の働きを確認し、負担がかかっているのであればそれを改善することからはじめていただくことをお勧めします。
by nutmed | 2008-02-13 14:07