2008年 03月 10日
閑話休題 AntiAgingとAntiAGEingについて
そんな中、我が家の桜も、ホラこのとおりふっくらと蕾を膨らませはじめましたよ。
さて、今日は今年はじめに読者の方からいただき回答を忘れていた質問にあわてて回答させていただくことにします(笑)
質問の内容から見て多分ドクターだろうと私は思ってます・・・
詳細な質問内容は割愛しますが、質問内容はこうです・・「5年ほど前に日本でもアンチエイジング(老化抑制)療法の看板をあげたクリニックが雨後の筍のようにあちことで建ちはじめ、マスコミやメディアでもアンチエイジングという言葉が市民権を得たような気がしますが、一方で都心で乱立したかのようなアンチエイジングクリニックが経営不振で倒れるケースが増えていると聞きます。米国で行われているアンチエイジング療法とはどのようなもので、日本で行われているものとは異なるのか、また佐藤先生はアンチエイジング療法についてどのような考え方を持っているのか教えてください・・」
非常に難しい質問ではありますね・・・
この場で日本で行われているアンチエイジング療法の良し悪しをコメントするつもりはありませんし、また日本の多くのクリニックで行われているアンチエイジング療法がどのような内容(メニュー)とコンセプトで行われているのかについては、インターネットでアンチエイジングの検索をすれば良くわかると思いますのでここでは省略させていただきます。
今日本には多くのアンチエイジングクリニックがありますが、経営面ではそれなりに大変なところもあることも聞いています。私のブログの読者の方は、私が米国で学んできた臨床栄養学や栄養療法の基礎はDr.ライトをはじめとする栄養療法、分子栄養学、臨床栄養学の先人からの教えのうえに成り立っていることは理解していただいていると思いますが、これらの先人の教えに共通していたことは、いわゆる日本語で言うところの「アンチエイジング」には、実は少なくとも2つのアプローチがあることです。私が学んで実践してきた栄養療法の中でも「アンチエイジング」は確かに核になる療法として、米国やEUでも私の友人の多くが実践しています。私が師匠であるDr.Jonathan Wrightらが提唱する「アンチエイジング」は、巷で行っているアンチエイジングとは異なるアプローチのアンチエイジングであると思っています。多くのドクターが実践しているアンチエイジングが「Anti Aging(老化抑制)」であるのに対して、私が学んできたアンチエイジングは「Anti AGEing(糖化抑制)」です。AGEとはAdvanced Glycation Endproducts(糖化最終産物)の略で最近話題のメタボには深く関わっているだけでなく、体内環境を考えた場合には体内から細胞組織の損傷、機能低下・抑制を招く物質で、最終的には寿命に大きく関るファクターです。この糖化産物を抑制することが本当の意味での体内からの「老化抑制」になるという考え方です。
勿論、シワ、シミ、肝斑、たるみなど、加齢とともに現われ増える状態を改善するためのアンチエイジング療法の存在も重要な意義をもっているだけでなく大切なアプローチであることは間違いありません。化学物質、ストレス、食生活など、決して良いとは言えない環境が原因背景の多くを占めると考えられる現代人の「細胞老化」ですが、実際には、これらの環境によって細胞のいたるところで「糖化」が進んでいることは間違いのないことで、その糖化によって細胞の老化だけでなく、生命の危険すらはらんでいることを考えなければいけないと思います。
実は日本にもこの糖化抑制にフォーカスしているドクターは少なくありません。今はマスコミやメディアが「メタボ」「アンチエイジング(老化抑制)」に注目しているので、中々陽のあたる場所に出ることは無いかもしれませんが、私は本当のアンチエイジングは「ANTI AGEING(糖化抑制)」だと確信しています。
あっ、Anti AGEing糖化抑制については近いうちに大きなテーマとして扱いますので・・