副腎疲労の改善について-ビタミン

週末は暖かな陽気で、花粉の飛散量も多かったですが、絶好の行楽日和でしたね。
土曜日は趣味のバイクで朝から房総までツーリングにでかけてきました。平均年齢は50歳に近いオジサンたちのライダーですが、ひとたびヘルメットを被ると皆さん人が変わったように豹変します(笑)最近はリターンライダーがめっきり増え、高速道路のSAでもヘルメットを脱ぐと白髪や髪が寂しくなったおじさん達が元気いっぱいです。

さて、今日から副腎疲労症候群の最終章、改善のためのビタミン・ミネラル、ハーブに突入です。今日はビタミンです。
1、ビタミンC
ビタミンCは副腎の代謝機能には不可欠のビタミンです。実際、AFSになってコルチゾールの生産と分泌能力が低下している人にはビタミンCが欠乏に近い状態の人が少なくありません。
欧米の栄養療法ドクターの中には血液中のビタミンCを検査することによってコルチゾールの生産能力と副腎の働きを間接的に分析するドクターもいるほどです。AFSだけでなくビタミンCwo摂取するときには、アスコルビン酸(ビタミンC)だけでなく、バイオフラボノイド(ケルセチンやケンフェロールなど)が一緒になった「ビタミンCコンプレックス」を摂取することで、ビタミンCが体内で働く時間が延びますし、抗酸化能力も高いのでお勧めです。ビタミンCとバイオフラボノイドの最適な配合比率は2:1がお勧めですね。日本で市販されているビタミンCはトウモロコシ(コーンシロップ)から作られているものが少なくないので、アレルギーのある人は注意してください。因みに栄養医学研究所で扱っているビタミンCはケルセチンを配合したサゴヤシ(Sago Palm)から作ったビタミンCです。
副腎の働きを考えると、毎食を目安にする摂取方法ではなく、1日をとおして満遍なくビタミンCを補給することがお勧めの摂取方法ですね。1日の目安としてはトータル2,000-3,000mgを5-6回にわけて摂取がいいでしょう。
2、ビタミンE
ビタミンEはビタミンCto異なり副腎の働きに直接関与するものではありませんが、副腎がホルモンを生産する際にひつようとする6種類の酵素がフリーラジカルによって酸化するのを防ぐ重要な働きがあります。ビタミンEの選択は、β(ベータ)トコフェロールを中心としたミックストコフェロールがお勧めですが、最近の研究ではd-α(アルファ)とこでロールの過剰摂取がβトコフェロールの吸収代謝を抑制するという報告があるので、各トコフェロールの配合比率には注意してください。1日の目安としてはトータル100ー150mgを5-6回にわけて摂取がいいでしょう。
3、ビタミンB群
①パントテン酸(ビタミンB5)
ビタミンB5は副腎がホルモンを生産する際に必要とするエネルギーの供給の役割を持ったビタミンの1つです。1日の目安としてはトータル1,000mgを5-6回にわけて摂取がいいでしょう。
②ナイアシン(ビタミンB3)
ビタミンB3は副腎の働きに関る酵素(補酵素)の触媒の役割をもったビタミンです。1日の目安としてはトータル25-50mgを5-6回にわけて摂取がいいでしょう。
③ピリドキシン(ビタミンB6)
ビタミンB6も副腎の働きに関る酵素(補酵素)の触媒の役割をもったビタミンです。ビタミンB6は副腎だけでなく多くの細胞、臓器の働きにあ不可欠なビタミンの1つで、比較的不足しやすいビタミンです。私がアメリカで研修中の専任ドクターの1人がビタミンB6の不足を確認する面白い方法を教えてくれたことがあります。前日の夜に見た夢の内容を覚えているかを聞いてみるだけの方法なんですが、覚えていない人の多くはビタミンB6が不足している傾向があると言います。実際、覚えていなかった人に1日あたり50mgのビタミンB6を1週間ほど摂取させると、80%の人が前日の夜に見た夢を覚えているという結果を私は目の当たりにしました。1日の目安としてはトータル50-100mgを5-6回にわけて摂取がいいでしょう。日本でサプリメントとして市販が可能なビタミンB6ha「塩酸ピリドキシン」という形のものですが、塩酸ピリドキシンは体内で吸収代謝されるまでに多くの酵素の働きを必要とするため、AFSの人の場合には医薬品で処方され、吸収代謝が直接的なビタミンB6である「P5P(リン酸ピリドキシン」がお勧めです。

次回はミネラルです・・
by nutmed | 2008-03-17 15:34