人気ブログランキング | 話題のタグを見る

高齢者の筋肉量を増やすためにアミノ酸が有効

後期高齢者という名前の良し悪しは別として、いよいよ75歳以上の全員が加入する公的医療保険制度が本格的にスタートしましたね。益々高齢者が住みにくい世の中になったという声や、75歳以降はPPK(ピンピンコロリ)を目指さないと・・などという声も聞こえてきます。
この制度のことの如何はこの場では省かせてもらいますが、ただ、確実なことは今まで以上に健康な体を意識した生活をしないといけない、それも環境汚染や新種のウィルスやバクテリアの感染、質が低下している食生活環境の中でそれを成就させることは皆さんが想像している以上に大変なことだと言わざるをえないでしょう。

今日は今年の2月にアメリカの「臨床栄養学」誌で発表された、インスリン耐性を持つ中高齢者の筋肉量の低下を改善するために、アミノ酸の摂取が有効であるという研究を紹介したいと思います。
この研究はテキサス大学医学部からのものですが、インスリンに対して抵抗性をもつ高齢者に見られる筋肉量の低下を改善するためにアミノ酸のサプリメントが有効であることを調査しています。12人に摂取してもらった必須アミノ酸は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、そしてバリンです。これにアルギニンを加えたアミノ酸の複合体です。今回の研究では、食事指導は一切せずに普段から12人の参加者が食べてい食事をそのまま摂取してもらっています。

12人のインスリンに対して抵抗性をもつ平均年齢67歳の男女に1日あたり2回、食間空腹時に11グラムの必須アミノ酸とアルギニンを16週間摂取してもらったこの研究では、4週間ごとに足の筋肉量と筋肉の強さを測定していますが、16週間を終了した時点では筋肉量が0.6kg、筋肉の機能(強さ)は平均で22%増加しています。

高齢者の生活の質(QOL)は行動、つまり自分で思うように動くことができるか否かが大きなポイントになりますが、その動くことの基本となる筋肉の働きは筋肉量とその強さに依存します。
高齢者のQOLをあげるために関節の働きが注目され、痛みを緩和するための機能性成分、たとえばグルコサミンやコンドロイチンが話題になっていますが、その間接を自由に動かせるためには筋肉量やその強さが低下していては意味がありません。
アミノ酸は動物性・植物性の食材から摂取できる成分ではありますが、加齢とともに胃酸の分泌が低下し、消化分解、その後の吸収能力が低下(食が細くなる・・)してくる高齢者の場合には、このようなサプリメントによるアミノ酸の積極的な摂取は、QOLを向上させるための方法として有効であることが証明された報告だと思います。
by nutmed | 2008-04-15 09:39