メタボリック症候群の改善―5つの危険因子― 

明日からGWに突入の方もいたっしゃるかもしれませんね。今年のGWはかなり飛び石の連休なので、遠出をする方よりも近場で片付ける方が多いそうです。今年の私のGWはと言えば、知人のドクターの結婚式にはじまって、昨年同様溜まった原稿書きと原書の本を読み漁る時間に費やします。それとちょこっと好きなバイクで山里の新緑を愛でにでも・・

さて、今日はメタボリック症候群の5つの危険因子についてもう少し詳しく解説してみます。
それにしても4月1日からスタートした国をあげてのメタボ改善運動はマスコミメディアでもあまり報道されませんね・・ 残念ながらこれも国民性なんでしょうか・・

1、内蔵肥満
腹部を中心に見られる脂肪蓄積による肥満です。脂肪が付く場所の中でも最もやっかいで取れにくい脂肪です。メタボ改善目標基準として胴回りの寸法が話題になり、日本でも昨年男性よりも女性の基準のほうが多いことで物議をかもしたのは記憶に新しいですね。この部分に付く脂肪は加齢とともに付きやすくとして取れにくくなっていく傾向にありますが、若い人でも運動だけでなく、ストレスや不規則な食事でも同様の結果を招きます。
2、インスリン抵抗性
いわゆる空腹時血糖を確認してインスリンに対して反応しない状態にあるかを確認します。場合によってはインスリンのたんぱく質に抗体を作ってしまうこともあるので詳細な血液検査を行うこともあります。食後少なくとも8時間以上経過したときの血液中のグルコース濃度が高い場合には何らかの理由でグルコースを細胞中に取り込むためのインスリンに反応していないことがわかります。これは遺伝によるものもありますが、やはりストレス、食事内容、運動にも影響を受けるものです。
3、高い中性脂肪
中性脂肪はグリセロールに3つの長鎖有機酸が結合した脂肪です。中性脂肪が高くなる背景にも遺伝的な背景があることがわかっていますが、多くの場合やはり食事内容、運動、ストレスの大小に深くかかわっています。胴回りにつく脂肪の1つがこの脂肪です。
4、低いHDL-コレステロール
善玉コレステロールとして有名になったコレステロールで、血管にたまった脂(コレステロール)を肝臓に戻す掃除役でもあります。ただ、血液検査でHDLコレステロールが高いからと一喜一憂ができないこともあります。HDLコレステロールは薬剤、特に血糖降下剤の1部を常用している場合には慢性的に高くなりますから、あくまでも自分のおかれている環境を考えてメタボ改善の指標とするべきだと思います。
5、高血圧
遺伝的素因、塩分の過剰摂取、ストレス、運動不足、アルコール、肥満によって引き起こされる高血圧は本態性高血圧と呼ばれていますが、高血圧の95%はこの分類にはいるほど、生活環境の影響は大きいものです。

これらの5つの因子は単独で働くのではなく、それぞれの因子が影響しあっている、また1つの危険因子が見つかれば他の4つの危険因子が動き出すと考えるべきですね。
かなりの背景に食生活がかかわっていることは言うまでもありません。 メディアのメタボに関する街頭インタビューを聞くと多くの人が「わかっているんだけどね・・」「明日から食生活改めます・・」なんてコメントしていますが、私から言わせてもらえば「わかっていないから改善できない」ということにつきると思います。中には「自分のことだからほっといて欲しい・・」「余計なお世話だ・・」などと考えている人も少なくないでしょうが、決して他人ごとではないんです。あなたが病気になったときに支払われる医療費は国民全体で支えているわけですからね。
by nutmed | 2008-04-25 11:17