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第427回 スーパーベジタブル

最近、朝から晴れ間がのぞいている時にはスクーターで通勤快速しているのですが、ガソリンの高騰というキーワードが頭にあるせいなのか、走っている車の中にハイブリッド車が目立ちます。それに道路も確実にこの半年前よりも空いていますね。環境への配慮ということで排出ガスによる温暖化が叫ばれていますが、ガソリンの価格がまた安くなると、きっと車の数ももとに戻ってしまうんでしょうね・・

さて、今日のテーマはスーパーベジタブルについてです。今回の出張先サンフランシスコで再会したカリフォルニア大学の研究者との夕食のときに話題になったテーマでもあるんですが、今後食材、特に野菜の持つ栄養素に劇的な変化が起きるかもしれません。

発端になったニュースは今年の1月にテキサス大学とテキサス農工大学の共同研究発表でした。両大学の研究チームはニンジンの遺伝子組み換えを行い、カルシウムの含有量だけでなく吸収率を大幅に向上させるスーパーキャロットの開発に成功したことを発表しました。
研究チームは動物実験だけでなく、実際に人での臨床実験を行った結果、通常のニンジンに比べ41%も吸収量が向上していることを報告しています。
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今回のニンジンは、CAX-1(Arabidopsis thaliana Ca2+/H+ antiporter )という遺伝子たんぱくを除去することによってニンジンの細胞内に蓄積するカルシウム量を増やしているものです。
実はこのように通常の野菜や果実に何らかの方法で付加価値をつけたスーパーベジタブルの研究開発はすでに20年以上前から進められています。
今回のように遺伝子組み換えによる方法だけでなく、植物が育成するメカニズムを上手に利用した方法によって野菜がに含有されているビタミン・ミネラルなどの栄養素の量を飛躍的に向上させることが可能な時代になりました。
遺伝子組み換えという言葉には何かと敏感な国民性を持つ日本人にとっては、なかなか受け入れられないかもしれませんが、技術革新はここまできたかという感じです。
ただ、このコンセプトは今にはじまったことではなく、はるか昔から農家では試行錯誤されてきたことでもあります。その1つの結果が有機栽培農法であると思います。
有機野菜には本来「安全」を求めるのではなく、肥沃な土壌づくりからスタートし無農薬で収穫された野菜には輪作で育った野菜よりも栄養素量がはるかに多いというものです。
水耕栽培もその1つかもしれませんね。

いずれにしても、今後世界的に食糧需要と供給の体制がアンバランスになるわけですから、安全で確かな方法によって育成収穫されたスーパーベジタブルは加速的に増えるものと予想されています。
by nutmed | 2008-07-03 09:31