2008年 07月 23日
第438回 トピックス:ハーブあれこれ
今日は日本よりも先にアメリカの友人から送られてきたハーブに関するトピックスを1つ紹介します。
厚生労働省は、その薬効から薬のカテゴリーにいれるべきか食品のカテゴリーでいいのかを検証する検討を定期的に行っていますが、最近行われた検討で以下にあげる4つのハーブについて、今後薬のカテゴリーに入れることを前提とした検討をスタートしたということです。
1、ミヤマトウキ (Angelica acutiloba):セリ科シシウド属の多年草でこんなに可憐な花を咲かせます。今回検討の対象になっているのはこのハーブの「葉」の部分です。

いわゆるドン・クワイ:Dong quai (Angelica sinensis)とは厳密に言うと異なる植物です。このハーブの根はすでに医薬品のカテゴリーで、血液を固まりにくくするワーファリン(抗血液凝固薬)の有効成分として使われているほか、漢方処方では鎮静鎮痛薬として貧血、冷え症、月経不順などに用いられています。
2、ぼたんぼうふう (牡丹防風:Peucedanum japonicum):同じくセリ科かわらぼうふう属の多年草で、ミヤマトウキによく似たハーブです。

最近、健康雑誌やTVで「長命草」とか「長生き草」として話題になったハーブです。長寿県沖縄の新たな産物「チョーミーグサ」としても話題になったのは記憶に新しいですね。今回検討の対象になっているのはこのハーブの「根」と「幹」の部分です。
根には鎮咳、鎮静、利尿、強壮の作用が、葉は食用として用いられ滋養強壮にも有効とされています。
3、フーディア(またはホーディア)ゴルドニー(Hoodia Gordonii):ガガイモ科のサボテンに似た多肉植物です。今回検討の対象になっているのはこのハーブの全体です。

アフリカのブッシュマンが猟に出ると食事を取れない日が続く場合があるので、その前にこのハーブの果肉を食べて空腹感を抑えていたと言われていて、アメリカで食欲を抑えてダイエットができる素材として話題になり、日本でもダイエット商品として販売されています。食欲を抑える可能性があると言われている成分はP57というもので、世界最大の製薬メーカーであるファイザーがフーディアから抽出したこのP57を有効成分とする肥満改善薬の臨床実験に入っています。副作用については、もともとこのP57をフーディアから抽出したPhytopharm社のデータによると心臓の動悸が激しくなることがある以外にはこれといった副作用は確認されていないとされていますが、厚生労働省はフーディアについて使用に際しては十分注意、特に妊婦、心臓病を持つ人、授乳期の女性は注意することを喚起していますね。
4、キサス(またはシッサス)アクレアタングラ(Cissus quadrangularis):ブドウ科キサス属のハーブで、今回検討の対象になっているのはこのハーブの全体です。

キサスは東南アジア・インドに生育するハーブで、アーユルベーダでも鎮痛作用、抗炎症作用のハーブとして使われてきましたが、この10年ほどでキサスの有効成分には骨の形成を促進および関節炎の抑制が医薬品以上に強いことが数々の研究によって報告されています。また、2006年5月にカメルーン大学の研究者によって、LDL-コレステロールと中性脂肪の抑制作用が報告されています。


