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第478回 マグネシウム Vol.11

今朝の関東地方は昨晩から降り続いている雨が一段と強く、路面にしぶきがあがるほど強く振っています。週末はどうやら天気は回復するようですが・・・

昨晩深夜に入ったメールでの問い合わせが少し面白かったので公開回答というよりも私なりの私見を含めて説明したいと思います。
メールの内容はこうでした・・「日本ではカルシウムのことばかりが話題になりますが、佐藤先生のブログでマグネシウムがカルシウムと同じくらい大切なミネラルであることに新鮮さを覚えると同時に、なぜ日本では、それも医師がマグネシウムのことをもっと説明してくれないのか不思議に思いました・・・」
日本でマグネシウムのことがあまり話題にならない背景にはいくつかの原因があると思いますが、まず医師がなぜマグネシウムのことをもっと説明してくれないのか?という点についての私の考え方ですが、これはマグネシウムだけの話ではなく、ほぼすべての栄養素について言えることだと思いますが、医学部での教育課程でほとんど栄養素について履修していないからだということがあげられるでしょう。これは日本だけでなくアメリカでも同じで、同じような質問をアメリカのドクターにすると「私はメディカルスクールで栄養素のことについては教えられても勉強もしていないからわからない。そもそも私は病気を治すことを勉強してきたので、どうやって健康な体をつくるか、については学んでいない・・」という答えが異口同音に返ってきます。 誤解を招かないように付け加えておきますが、Dr.ライトのようにメディカルスクールで「臨床医(MD)」になるための勉強をしてきた後に自己啓発、また手探りで栄養素と病気の関係を探究しまたそれを臨床にも生かして現在のような栄養療法を確立した臨床医は日本をはじめ世界中にたくさんいますが、多くの場合、医療保険のシステムや診療ノルマなどによって、臨床医になった卒後に栄養のことをもっと勉強したくてもそれを阻む環境があることも事実なんだと思っています。

ただ、カルシウムは言うに及ばずマグネシウムについても、多くの臨床医が日常的に治療の中で患者に処方をしていることも事実です。読者の中には「カマ」という言葉を聞いたことがある、または既に常用的に厄介になっている方もいると思いますが、たぶん臨床の中で最も汎用的にマグネシウムがつかわれている場面に登場するのがこの通称「カマ」=酸化マグネシウムだと思います。その目的は便秘改善や大腸ファーバーを飲む前の強制排便のケースがそれになります。
Vol.10で説明したように酸化マグネシウムに含まれるエレメント(元素)としてのマグネシウム含有量はたぶん現状では最も多いと思います。
便秘改善のためにカマを使っている人の中に、便通も改善したけど痙攣(けいれん)や肩こり、背中の張りが減ったという人の話を聞くことが少なくありません。これはまさにマグネシウムの体内での作用の最たるものの1つである筋肉をリラックスさせる作用にほかありません。
このようにマグネシウムはいわゆる健康食品やサプリメントとして健康を維持するためだけではなく、あきらかに治療や症状の改善の目的で臨床場面で汎用的に使われてきた歴史(エビデンス)があるわけです。
ただ、言いかえれば使い方や飲む量、また期待する結果を導くための飲むタイミングなどを間違えると、体内環境にも少なからず影響を与える栄養素の1つともいえます。
by nutmed | 2008-10-24 09:32