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第513回 脂肪コントロールシグナル アディポネクチン

今日26日で2008年の仕事納めになる企業が多いようです。栄養医学研究所も今日で2008年の仕事納めになりますが、私個人では原稿の締め切りをとっくに過ぎているものがあったり、検討課題が積み残しになっているので、年末まで仕事に追われそうですが・・

さて、脂肪のコントロールシグナルの2つ目はアディポネクチン(Adiponectin)です。
アディポネクチンもまた脂肪細胞で作られ分泌されるホルモンです。このホルモンは脂肪のコントロールシグナルであると同時に、動脈硬化の因子、血糖代謝にかかわるインスリンの調整にもかかわっていることがわかってきました。このような背景から、アディポネクチンによる2型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)の血糖コントロール改善とその予備軍に対する予防の目的でアディポネクチンの作用が期待されていて、1995年以来日本人の研究者を含めたくさんの動物・人による検討によってその有効性が報告されています。
最近アディポネクチンは、形成美容の分野でも話題になっているホルモンで、中性脂肪の分解を促す作用を利用し、腹部などの脂肪が蓄積している皮下組織に直接アディポネクチンを注射する「メソセラピー(Mesotherapy)」が行われるようになっています。
また、アディポネクチンには炎症を抑える働きがあります。
こうしてみると、前回のレプチンといい、今回のアディポネクチンといい、脂肪細胞は人の体にとってたくさんの重要な物質を作っていることがわかります。
アディポネクチンには、脂肪の分解(燃焼)を促すのと同時に、新たに脂肪を形成する作用もあるため対象となる症状や状態を考えて上手に使うことが必要な物質でもありますが、すでに糖尿病の治療の目的、メタボリックシンドロームの改善目的で臨床研究が進んでいて、アディポネクチンの生産と分泌を刺激し作用を活性させるための医薬品だけでなく、天然成分としての機能性素材が注目されています。
by nutmed | 2008-12-26 09:43