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第544回 目薬とボロン(ホウ素)

1週間のご無沙汰でした・・・今日は私の50云回目の誕生日です。もう半世紀以上生きてきたことになります。
まだ鼻水を垂らしながら裸足で外を駆け回っていたころに、今の自分を想像することはできませんでしたが、この半世紀以上の年月は、確実に今ある自分のために費やしてきた経験として、また巡り合った人とのつながりも間違いなく意味があったことだけは理解できるようになりました。

さて、今日は季節がら花粉症の改善や緩和で皆さんが使っている目薬についてです。
栄養医学研究所では体内のミネラル量を確認する爪分析検査を受託していますが、以前から気になっていたミネラルの1つに「ホウ素(ボロン)」があります。ホウ素はホウ酸としてもなじみのある物質です。結膜炎のときにはホウ酸をぬるま湯に溶かして目を洗浄することがあると思うのでご存じの方も少なくないでしょう。
ボロンは人間の体には本当に微量ではありますが必要なミネラルの1つです。ボロンの働きについては近年になって解明されたミネラルの1つですが、カルシウム、マグネシウム、ビタミンDの代謝にかかわっていることが解明され、骨粗鬆症の改善や予防、甲状腺の働きの改善に重要な役割を担っている微量ミネラルであることが報告されています。また、ロシアの研究者による検討では、湿しん、じんましんなどアレルギー性の皮膚の炎症症状ではボロンの欠乏している場合が少なくないことが報告されています。

栄養医学研究所で受託してきた過去からの爪分析の結果を調べてみると、ある2つの現象が見られます。
1目はこの7年間でボロンが比較的高い傾向に出てくる方が年々増えていること、そしてもう1つはこの7年間でボロンの検出率を高い順に見てみると、最も多かった年は2006年で続いて2003年と2002年、そのほかはほぼ同じであることがわかりました。この3つの年には共通することがあり、それは花粉です。2006年と2003年はスギ花粉、2002年はアキノキリンソウの花粉の飛散量が例年よりも多かった年なんです。

ここで目薬とボロンの関係にはいるわけですが、花粉症の方の多くは目薬を毎日常用しますね。調べてみると日本で市販されている花粉症の目薬にはボロン(ホウ酸)が配合されていることが少なくありません。この3つの年に爪検査でボロンが高い傾向にある人が多かった背景には、この目薬に含まれるボロンの影響があったのではないかと考えています。また、過去7年間で平均して年々ボロンが高い傾向にある人が増えてきた背景にもやはり目薬の影響があるのではないかと・・・
その1つは「ドライアイ」が大きな原因ではないかと思います。テレビ、パソコンだけでなく、携帯電話、PDA、ゲーム機器など眼精疲労やドライアイの症状を招く生活周辺機器の使用頻度と時間は確実に伸びているでしょうから、そのような症状を訴えドラッグストアに目薬を買いに走る人は増えているのではないでしょうか。ひょっとすると目薬のテレビCMも増えているかもしれませんね。
詳細を調べてみなければ何とも言えませんが、私の想像するに、この10年間の目薬(主に薬局、ドラッグストアで購入する目薬)の出荷数量は増加傾向にあるのではないかと思います。

ボロンは人間の体には必要なミネラルで、その多くは通常食材から摂取されますが、メッキ工場、ガラス工場、電気機器工場、印刷工場等でも使われる金属でもあります。体内に吸収されたボロンは代謝後、ほとんどが尿中から排泄されます。ボロンの毒性には嘔気、嘔吐、下痢、皮膚炎などがありますが稀だと思います。ただ過去の研究報告を探してみると、ビタミンB2(リボフラビン)の排泄を促進してしまう事例がありますから、ホウ酸が配合された目薬を頻繁に常用するときには注意したほうがいいかもしれませんね。
by nutmed | 2009-02-19 12:44