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第558回 アレルギーと不定愁訴 サイトカイン

今日の東京は朝から気温がぐんぐん上昇し、昼前にはここ中央区でも19℃までになりました。気温を肌で感じて春の訪れを感じることもありますが、街を歩く人、特に女性の服の色が淡いピンクやグリーンに変わるのも今頃ですね。

前回のアレルギーの話の中で即時型と遅延型の反応の話をしましたが、もう少し専門的な話をすると、この即時型アレルギー反応のほとんどが文字とおりアレルゲンと呼ばれる反応の原因物質にただちに反応を起こすもので、これに対して遅延型アレルギー反応は数時間から数日をかけて反応を起こすものです。もっと詳細にみるとこの遅延型アレルギー反応にはタイプ3とタイプ4の2つに分けられることがあります。
今回のテーマで取り上げるのはこのタイプ4と呼ばれるアレルギー反応で、難しい説明になりますが、免疫にかかわる重要な役割を果たすT細胞がアレルギー反応を起こす原因となる物質に刺激されて作り出す「サイトカイン」というたんぱく質がかかわる反応です。このサイトカインが攻撃する標的となるのはウィルス、細菌、がん細胞などですが、最近の研究では胃腸や口の粘膜細胞がなんらかの原因でダメージを受けた場合にもこのサイトカインが働きだす可能性が報告されています。
日本ではあまり耳にすることのないセリアック病という症状がありますが、この患者が小麦などグルテンを含む食物を摂取すると自分の免疫細胞が小腸の膜を攻撃して損傷してしまう病気です。セリアック病になると小腸から栄養を吸収出来なくなり、食事の量などに関らず栄養失調になりますがここにもサイトカインがかかわっています。LGS(リーキーガット症候群)やクローン病、潰瘍性大腸炎も同様の場合が少なくありません。
YouTubeにサイトカインの働きをCGで再現した画像がありますので見てもらうとイメージがわくでしょう。
このサイトカインは炎症にかかわる働きを持ったものが多く、炎症を抑えるものを炎症を促進するものもあります。また炎症を抑えるサイトカインでも過剰に作り出されることによって体内環境に悪い影響を及ぼす場合っも少なくありません。

次回は食餌性アレルギー検査について
by nutmed | 2009-04-07 17:58