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第567回 新型インフルエンザ(豚)の予防にビタミンD3が有効!

日本でもいよいよ新型インフルエンザ(豚インフルエンザ:H1N1)の感染者が出ました。いずれ近いうちには感染者が確認されるとは思っていました。
タミフル、リレンザがこの新型インフルエンザには有効であることはすでに発表されているところですが、予防対策としての方法は、マスクの着用、人ごみには近づかない、手洗いなどが奨励されていますね。マスコミ報道では今回の新型インフルエンザの症状は従来のインフルエンザに比べそれほど重症にはならない、また理由は明確ではないものの、60歳以上の中高齢者では症状が出にくい(かつて獲得した獲得免疫によるものだろうと推測)とのことですが、世界中でこれほど感染者がでている今、問題はむしろ今年の秋から冬にかけてのシーズンではないかと思います。

さて、今朝私の師匠でもあるシアトルのDr.ライトから1枚のFAXが届きました。内容は新型インフルエンザの予防にビタミンD3(コレカルシフェロール)が有効であるとの連絡です。アメリカではすでに新型インフルエンザの予防にビタミンD3が有効であると一部の自然療法医が言い始めているために、1部のサプリメントショップではビタミンD3の品薄状態が出ています。
ビタミンD3と言えば皆さんは「骨」というイメージをもたれるでしょう。確かにビタミンD3は骨とは密接な関係をもったビタミン(というよりもホルモン様物質)ですね。ビタミンD3がインフルエンザに有効な背景には、ビタミンD3には体内で作られるウィルスやバクテリアに対する免疫(抗体など)の生産を向上させる働きと、サイトカインの過剰な生産と反応を抑える働きがあります。サイトカインとは免疫システムの調節、炎症反応のスタート、抗腫瘍作用のほか、細胞増殖、分化、抑制など生きていくために重要な役割を果たす物質です。
今回の新型インフルエンザが若い人たちを中心に症状が重くなる背景の1つには、このサイトカインの生産と働きが中高齢者よりも旺盛で、過剰に作られたサイトカインとその過剰反応によって引き起こされる可能性が各国の研究者からも報告されています。最近ではビタミンD3がぜんそくを抑える働きがあることもわかりました。

私自身はこの2年ほど前からビタミンD3を常用していますが、目的は免疫応答システムの向上ではなかったので、今回のDr.ライトの連絡で今後もしばらく予防のためにもビタミンD3を常用するつもりでいます。
さて、新型を含めたインフルエンザの予防の目的でビタミンD3を摂取する場合の推奨量は1日あたり30から50μg(1200-2000IU)です。また、喉や鼻の粘膜の保護のことを考えるとビタミンAも合わせて有効な素材で、その意味では「タラの肝油」は新型インフルエンザを含めたインフルエンザ予防のビタミンとしては非常に有効なものだと考えます。

ビタミンD3についてはにアメリカのRDA(1日あたりの推奨摂取量)では5-15μg(200-600IU)、日本の機能性成分摂取許容量では1.5μg-5μg(60-200IU)となっていますが、この1年ほどの間にアメリカや欧州ではビタミンDの再認識が行われていて、1日に50-125μg(2000-5000IU)が必要ともいわれ始めています。また副作用については2008年にアメリカで報告された研究では1日あたり200μgを長期間継続服用しても副作用は見られないかわりに、骨の形成、腸管や肺の粘膜の向上などの改善が見られた報告があります。
ただし、ビタミンD3はエストロゲンなどの補充療法(HRT)を行っている女性の場合、エストロゲンによって血中のビタミンD3値が高くなることが報告されているのでHRTを行っている女性の場合主治医に相談することをお勧めします。
また、マグネシウムやカルシウムを主剤とする胃酸を中和するための胃薬、コレステロールを低下させる目的の薬、血圧を降下させる目的や不整脈治療薬で使われるカルシウム拮抗薬(アダラート、ペルジピンアムロジン、ヘルベッサーなど)はビタミンD3を低下させる可能性がありますので注意してください。
by nutmed | 2009-05-11 13:25