第599回 減量のための9つのポイント 安静時のエネルギー消費率の改善

先週土曜日は年に1回講師を務めているアロマセラピスト養成スクールでの栄養素の講義がありました。今年で4回目になりますが、いつもここの生徒さんたちは熱心に聴講してくれるので、講義するほうもつい熱が入ってついつい時間が押してしまいます。今年の生徒さん達は例年よりも熱心に居眠りすることなくメモを取って聴講してくれていたようであっと言う間の5時間でした。

さて、今日は減量のための9つのポイントの6回目「安静時のエネルギー消費率の改善(REER:Resting energy expenditure rate) 」についてです。
減量を目的にダイエットをする方のほとんどが低カロリー食、高繊維食、低炭水化物食、エクササイズへの関心が強いことがあげられるでしょう。それに最近では中高年の方に多くみられるようになりましたがホルモン補充などへの関心も強くなりました。巷にあふれるダイエット本やダイエット特集をしている雑誌を見ても、これらの食生活や生活スタイルを謳ったものが少なくありません。日本ではこのようにダイエットのアクティブなパートに関することには皆さん共通して関心があるようですが、アメリカやフランスを中心に5年ほどまえから提唱されているのが「安静時のエネルギー消費率の改善」ということで、いかに安静時に細胞の働きとエネルギー消費率を改善(上げる)かが最適で体内環境に負担の少ないダイエットであるかということです。人間は生きているだけでエネルギーを消費しますから、アクティブなときではない休息時間、食事時間、睡眠時にさえもエネルギーを消費しています。この時間帯のエネルギー消費率を向上させてあげることが、アクティブなダイエットプログラムをより有効に脂肪燃焼と筋肉増量に行うポイントになるということです。
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特に40歳を過ぎると安静時のエネルギー消費率は低下しはじめますので、せっかく食事内容、食事の仕方、運動に積極的に取り組んでも思いのほか期待とおりのボディーコンディションを築けない方が少なくありませんね。この安静時のエネルギー消費率をいかに向上させるかがダイエットを効率的に進め、そして最適なボディーコンディションを築くことができるかの鍵になります。
今日はそのための素材をいくつか紹介しましょう。
1、EGCG(エピガロカテキンガレート:epigallocatechin gallate)
言わずと知れた緑茶に多く含まれるポリフェノールです。三日月マークの会社が販売しているあのお茶の成分でもありますね。2000年にアメリカで発表された研究によると、安静時の脂肪燃焼を促進するためにはEGCGとカフェインのコンビネーションが有効であるとされています。平均的なペットボトルのお茶の値段よりも高いあのお茶を飲まずとも、毎日お茶茶碗で3-5杯のお茶を飲むことでEGCGもカフェインも摂取できますし、お茶に含まれるテアニン(アミノ酸副産物)によって精神安定作用が働くことで安静時によりリラックスできますね。
2、魚油(タラの肝油)
魚油に含まれるオメガ-3脂肪酸(DHA/EPA)には脂肪燃焼作用もあります。脂肪細胞からの遊離脂肪を抑制する作用があります。
3、カプサイシン
赤トウガラシの成分の1つであるカプサイシンには脂肪の燃焼作用があります。カプサイシンの脂肪燃焼作用の1つは体の中心温度を上昇させることによって代謝を上昇させる働きによるものです。
4、ショウガ
ショウガに含まれるジンジャオールとショウガオールによって酸素消費が向上し脂肪燃焼を促進させます。

by nutmed | 2009-06-22 13:37