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第608回 歯の健康管理「オーラルケア」から「オーラルヘルスケア」へ

昨日の朝からオフィスで使っているパソコンがクラッシュをしてしまい、昨日と今日の昼まで復旧作業でてんてこ舞いでした。幸い大きなトラブルではなかったので、ファイルの破損やソフトへの影響はなくて済みました。パソコンがないと仕事にならない環境にあると、「パソコンに依存すること」の怖さが身にしみます。

さて、来週から少し歯の健康管理についてテーマにしてみたいと思います。
実は2年前から横浜の鶴見大学の非常勤講師を務めている関係もあって、また以前からアマルガム水銀と体内環境のことを生涯テーマとしていることもあって、歯科のドクターとの交流も少なくありません。
以前からずっと私が訴えつづけている活動の中に「歯科医は街のヘルスゲートキーパー」という考え方があります。地域住民の健康管理や食生活指導を最前線で行う最適なポジションが歯科医だと思っています。
臨床栄養学、栄養療法に携わる私にとって栄養摂取のスタートは歯科医が携わる「口」からはじまります。人間の体を構成している60兆個もの細胞が正しく機能するために必要な、そして過不足することによっていろいろな症状の原因となるものが栄養素ですが、私たちはそのほとんどを口から摂取するわけです。その栄養素を摂取する最初の入り口である「口」の中でも歯の働きと重要性は計り知れないものがあります。その口と歯を健康な状態に保つためのプロフェッショナルが歯科医であることを考えれば、まさに健康管理の水際にいるのが歯科医であるべきだと思っています。
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歯科クリニックにはじめて訪れると大概のクリニックでは問診票を渡されますが、その中には必ず「血圧」や「現在持っている症状」「糖尿病の有無」などがヒアリングされています。いつも疑問に思うことは、その後の治療の中で自分が問診票で答えた症状や持病、服用している薬剤やサプリメントの関係、たとえば糖尿病を持っているのであれば出血や化膿についての注意点、ビタミンKと歯茎の出血のことなどについての指導や食生活の注意を受けた記憶は残念ながら日本の歯科で受けたことはありません。
折角そこまでケアしてくれる準備をするのであれば、それらの情報をもとにした健康管理をしないのはもったいないというか残念ですね。
アメリカやカナダでは歯科医はクライアントの口腔を通した健康管理、それも口から先にある臓器や組織にかかわるような健康管理をするドクターは非常に多いです。そもそも欧米では子供のころから歯と健康にかかわる教育が進んでいることと、歯科クリニックに対する考え方も「健康を害するような何かが起こらないようにするため」に定期的に歯科クリニックを訪問することが多く、「痛みや腫れが起きてから」駆け込むことは少ないように感じます。もちろん日本の医療にかかわる法律や保険のしくみが欧米とは異なるからだということも事実ですが、「未病」ということを真剣に国民が考えはじめた高齢化社会に移行しつつある日本にとって、全国的にアクセスが容易なポジションにあり、ヘルスゲートキーパーとして機能できるポジションにあるのが歯科クリニックではないかと考えます。
私が歯科クリニックが健康管理の最適なポジションであると考える理由の1つに、難しい横文字や専門用語で自分の症状や治療方法の説明を受けて難解することなく、また多くの歯科クリニックが予約制を採用しているために「待ち医者」になることなく「街医者」として効率的に受診ができること、そして何よりも子供から高齢者まで「健康に生きていくために必要なものは栄養素でありその栄養素を摂取するためには歯を健康な状態に保つ」ことを理解しているということです。
患者として歯科クリニックを受診する我々にとっても、歯科クリニックで健康管理をされることは一見すると馴染みのない経験かもしれませんが、「健康に生きていくために必要なものは栄養素でありその栄養素を摂取するためには歯を健康な状態に保つ」という当たり前のことが理解できれば、理にかなったオーラルヘルスケアとして安心して健康管理を委ねることができると思います。

今日はプロローグとしては少し長くなりましたが、次回から皆さんが身近で実感していただけるようなオーラルヘルスケアの方法を紹介したいと思います。
by nutmed | 2009-07-03 18:27